みなさん、こんにちは。ものづくり支援パートナーズの内藤です。
これまでの「事業の再構築を図るための第一歩は生産性向上策の実行です」と申し上げました。
生産性とは「Output(産出)/Input(投入)」のことで、生産性を高めていくには、Input(投入)項目である経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)のムダを排除し、Output(産出)項目である付加価値などを高めていくことが必要なのです。
「スクラップ&ビルド」を繰り返し、付加価値向上に取り組むのです。
今回は、「モノ」のスクラップのポイントを解説します。
多くの製造現場にはモノがあふれています。製品、仕掛品、原材料、設備、治工具、備品、消耗品などなど・・。モノづくりをしている企業ですので、モノがあるのは当たり前です。モノづくりに必要なモノがあるのは問題ありませんが、必要でないモノがあるのは問題です。不良品、期限が切れた原材料、使っていない設備や治工具や備品、倉庫にあふれるモノ・モノ・モノ・・・・。
モノは単にモノがあるわけではありません。元はお金です。お金がモノに形を変えて製造現場に存在しています。さらに置き場所の費用、管理費、金利など費用面でもマイナスです。モノが多いと資金に影響します。モノが多いと資金効率が悪くなるのです。
そこで、重要になるのが5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)なのです。まずは整理。必要なモノと不要なモノに分けて、不要なモノを処分する。一見、モノを処分するのはもったいないように感じますが、話は全く逆なのです。不要なモノを処分することで、スペースが空きますので地代家賃や固定資産税などの負担がなくなります。管理する必要がなくなりますので管理費がかからなくなります。資産の償却や除却損は損が発生したように見えますが、キャッシュの流出はありませんので、資金には影響ありません。むしろ、損金により税前利益が縮小し、税負担は軽くなるのです。
貴社でもモノの棚卸を行い、不要なモノの処分をしてください。
驚くほど資金繰りが改善し、資金効率の向上を実感することでしょう。
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