みなさん、こんにちは。
関西ものづくり支援パートナーズの内藤秀治です。
いよいよ夏本番で暑い日が続いています。連日の猛暑で体調を崩す方も増えているとのことです。みなさんも熱中症等には十分に気をつけてください。
そのためには温度管理と適切な水分補給がカギとなります。
中小製造業でも職場環境の観点だけでなく品質や生産性、コストの面でも温度管理はとても重要です。特に、食品工場や精密機器工場などでは高い精度が求められます。
温度管理の精度を高めるためには、温度基準の設定とモニタリングの仕組みが重要ですが、多くの中小製造業ではこれができていません。
できていないというのは言い過ぎですが、十分ではないのは事実です。
まず、温度基準の場所が実態とあっていません。本来、製品や材料の温度を管理すべきですが、室温を計測しています。部屋の温度も本来は手元の温度を管理すべきですが、部屋の天井に温度計を設置している現場を多く見かけます。
従業員の健康管理のために温度管理をおこなうのならば、体感温度を計測すべきですが、実際に計測しているのは室温です。
これらの結果、温度管理が成果に結びつかないケースが多いのです。
今では、温度を図る方法は赤外線センサーを使う方法などに代わってきています。
また、モニタリングの方法も代わってきています。これまでは、従業員が温度計をチェックして管理表に記入していましたが、センサーを使用してIoTによる温度のモニタリングが可能になっています。いわゆる「見える化」です。工場内の異なる場所にセンサーを設置し、温度データを随時収集、分析、周知できるようになっているのです。
現在、多くの中小製造業では人員不足に陥っており、業務の大部分をヒトからシステムに移行すべきです。
温度管理は一例です。
管理業務をはじめ、工場内にはヒトからシステムに移行するものは数限りなくあります。
現在はお金の価値が下がり、モノの価値が上がるインフレーションの気配が見えています。当然、賃上げの傾向は今後も続き、賃金の低い企業にヒトは集まりません。
これまでの仕事のやり方を変え、ヒトからシステムに投資先を変更することが必要です。
中小企業こそ、急いで行うべきなのです。